2023年8月27日日曜日

ラリックのガラス《その6》皿 assiette

なんと!半年もご無沙汰してしまったブログをやっと再開いたします。
病気をしていた訳でもなく、忙殺されていた訳でもなく、ネタが無かった訳でもなく…唯々さぼっておりました。
旅やグルメな話も溜まっているのですが、それは追い追いするとして、今回はラリックのお勉強の続きです。

この稿ではルネ・ラリックのお皿をまとめてみました。
お皿といっても、assiette (アシエット 銘々用の皿)もあれば plat(プラ 大皿)もありますが、ここでは assietteとして分類されているものだけを取り上げました。
同じモデルでもサイズ(用途)によってデザインのヴァリエーションがあるものもあり、その場合はヴァリエーションも掲載しました。
また同じデザインで無色、オパルセント、パティネなどのヴァリエーションがあるものもありますが、殆どの場合どれか一種類のみ掲載しております。
画像は自前も若干ありますが、カタログレゾネや過去のオークションのWEBカタログからの抜粋、他所様のサイトから拝借したものなどがl混在しています。

*画像はモデル名のアルファベット順に並べました。
*モデル名に続く数字は製作年を表しています。
*画像をクリックすると拡大画像が表示されます。

















あまりに稀少で画像が見つからなかったモデルもありますが、だいたいこんなところです。
中には非売品(Mouettes=かもめ 1938年に英国王ジョージ6世一行がフランスを公式訪問した際にパリ市からの贈物として特注されたモデル)や、滅多にお目にかかれないレアで高価なものも一応掲載しました。

2023年2月26日日曜日

ホテル・レストランChâteau de Beaulieu ちょこっとArras

 去年の5月のブログでLouvre-Lensルーヴル美術館ランス別館見学の記事をUpした際に予告したまま、半年以上放置していたOの誕生日のメイン・イヴェントについて今更ですがリポートします。

Louvre-Lensを堪能した後、Lensから車で40分ほど北上し、Busnesという村のホテル・レストラン『シャトー・ド・ボーリュー』に向かいました。
ここは十数年前に一度お泊りディナーをしたことがあり、当時はMarc Meurinがオーナー・シェフでレストランはミシュラン2★でした。
シャトーに移る前の店でも食べていて気に入っていたので、また行こうと思い立ったのですが、最近オーナーが変わってレストランが1★ということに予約後に気付いたというなんとも間抜けな事でした。
でも、HPを見る限りお料理は良さそうだし、お値段もリーズナブルだし、Louvre-Lensも観たいし、ま、いいか…という訳でやって来たのでした。

実は翌朝撮った写真。増築されたヴェランダがレストラン。

すぐにレストランの席に案内されたので利用するチャンスが無かったバー。

ガラス張りでパノラミックなレストラン。モダンだけれどナチュールな木のインテリアが優
しくエコロジック調。

専用のテラスが広くて気持ちの良いお部屋。大きなイースターの卵(殻はホワイトチョコレート)のプレゼントがテーブルに置かれていた。

私達のテラスの下はブラッスリー『コテ・ジャルダン』。お洒落に造園してあるジャルダン。

いよいよ、レストランへ!まずはアペリティフ。私はお決まりのクップ・ド・シャンパーニュ(Joseph Perrier2010)、Oは18年もののKnockando。色々な凝ったおつまみが出た。
右は前菜3種。蟹のほぐし身キャヴィア載せ、しめ鯖風な一切れ、上は何だっだたか思い出せない

左はラングスティーヌ。右は刺身風な魚(何の魚だったか?)後からソースがかけられた。

デザート2品。この後小菓子の類が出たような気がするが、お腹いっぱいで疲れてもいたのでコーヒーはパスして部屋へ。
出口でお夜食らしい菓子パンの入った小さな手提げを渡され、シェフと一緒に写真を撮ってくれた(別にいいのに…)

翌朝お庭を散歩。お濠には変わった鴨がいた。綺麗に整備された広い庭園。昔来た時には白鳥がいた。

林には高い木に鳥の巣箱がたくさんかけられていた。お花も綺麗に植えられていて素敵な庭園。

やはり食べログは喉元過ぎて間もない時に書いておくべきですね。時が経ちすぎて、何を食べてどんな味だったか殆ど記憶に残っていないのが残念です。
でも、全部美味しく楽しく食べられたのだと思います。気に入らなかったら、むしろ覚えている筈ですから。
新しいオーナー・シェフChristophe Dufossé氏は色々な意味でなかなかセンスの良い方とお見受けしました。また心の広い優しい人柄が施設全体に反映されているように感じました。
今回はデラックスルーム1泊+4皿のディナー+朝食(二人分)というセットで560ユーロ。
アペリティフやワインを入れても、合計743,40ユーロでした。
Relais & Châteaux 加盟店で5★ホテル、1★レストランでこのお値段は得難いと思います。

余談ですが、写真嫌いの私が『いいのに…』と思いつつシェフと一緒に撮ってもらった写真が、後日大変役に立ったのです。
この日から約一月後に我家は泥棒に入られて私の全てのビジューが盗まれてしまった訳ですが、それらの殆どがアンティックで領収書も写真も無く保険の補償は諦めていたのですが、保険鑑定人が例の写真にぼんやり写っていたこの日私が着けていたブレスレットや指輪を査定してくれて存外な補償が受けられたのです。

Château de BeaulieuのHPはこちらからご覧になれます。

帰宅の途中、Arrasアラスに寄り道しました。昔読んだ本のせいか何となく暗い寂しい北の町というイメージを持っていたアラスは、意外に立派で美しい町でした。

Place des Héros(英雄広場)と市庁舎。市庁舎の鐘楼は世界遺産に認定されていて、フランス人の最も好きなモニュメントにも選ばれているとのこと。

市庁舎。広場を囲む回廊付き建物群。

第一次世界大戦で壊滅的な被害を受けたが戦後に再建、復元された街並み。

2023年2月15日水曜日

ラリックのガラス《その5》花瓶

年が明けたばかりと思っていたら既に2月も半ば近く!
(この時点では2月10日、諸事情により中断して本日はもう14日…)
時の経つのが速過ぎてもう付いていけない、って感じるのは歳のせいでしょうか。
昨日の朝はうちの辺りは-4℃という寒さだったけれど、今朝は4℃ぐらい。
庭の水仙の葉がもう20cm以上伸びているし、8時ごろには日が昇り、夕方18時ごろまで日が長くなり、春の気配が感じられるきょうこの頃です。
(きょうは庭のクロッカスが開花してました。)

さて、長らく中断していたラリックのお勉強を再開します。
ルネ・ラリックの膨大なガラス作品の中でも特に多種多様、ざっと300モデルほども作られた花瓶を今回はまとめてみました。
適当な画像が見つからなかったり、市場に出回ることはまず皆無と思われる幻的な作品などは省略しましたが、それでも凄い数あります。
割り合い容易に入手可能なお手頃価格の小品から、私などには生涯手の届かない美術館級の名品まで制作年代順に並べてみました。

*モデル名に続く数字は制作年を表します。
*画像をクリックすると拡大画像が見られます。
*可能な限り作品のサイズを相対的に表示しました。(小さいものは小さく、大きいものは大きく見えるように)
*色ガラスやパティネ彩色してあるモデルも、基本的に無色ヴァージョンがあります。


























































下記の5点は花瓶とも呼ばれますが、本来はテーブルウェアでLave-Raisins(葡萄洗い)として作られたものです。


こうして並べてみると壮観ですね!
全てルネ・ラリック存命中すなわち第二次世界大戦前にクリエイトされたいわゆるR.Lalique(サイン)作品です。
中にはこれがルネ・ラリック?と思わせるような作品もありますが、これらはルネの娘のマリー・クロードのデザインによるものだったりします。
かなりの数のモデルはルネ没後(大戦後)の復刻版いわゆるLalique France(サイン)製品も存在します。
因みに同じモデルでもR.Laliqe版とLalique France版では価格に開きがあります。
(勿論R.Lalique版が高く売られております。)