2013年1月27日日曜日

冬の訪問者 オレンジちゃん

大雪が降った日から早くも1週間、昨日まで所々に雪が残り、下の公園の池(貯水池)は凍ったままで鴨もいない寒さでした。今朝はやたらに暖かくて雨が少し降っており、畑の雪も解けてしまい、少しがっかりしております。
ご無沙汰の間、姉妹社ショップに新着品を並べる作業などで気持ちの余裕が無かったので今更になってしまいましたが、雪の日に撮った可愛い訪問者の写真をお見せしましょう。
我家では通称オレンジちゃんと呼ばれていますが、フランスではこの小鳥はROUGE-GORGEルージュ・ゴルジュという名で呼ばれ、直訳すると『のど赤』、WIKIを見たら日本名は『ヨーロッパコマドリ』というそうです。
黒い大きな目と、小さな丸っこい体をしていて人懐っこく、とても可愛い野鳥です。冬から春にかけて庭にやって来ます。いつも単独で仲間はいないようなのですが、WIKIによると北欧から群れになって渡って来る渡り鳥とのことです。
可愛いのでイギリスではとみに人気があり、ロンドン・タイムズが1960年代初めに行った人気投票でも一位になったそうな。フランスでも『庭師のお友達』なんて呼ばれたりします。

バルコニーに吊るしてある野鳥用の餌ボールとオレンジちゃん

ガラス越しに撮ったのであまり鮮明ではないけれど、可愛いでしょう?

2013年1月20日日曜日

大雪が降りました!

昨日の夕方からまた雪が降り始め、深夜になってもまだ降り止まず、見る見る積もってゆく様を窓から眺めていると素敵でした。
我家の庭に接して立っている街灯のオレンジ色の灯りが、降る雪越しにボーっと銀世界を照らしていて、ナルニア王国に迷い込みそうなメルヘンチックな気分になりました。
雪は音も無く降り続け、私の心の耳はその静けさの中にDebussyの"The snow is dancing"(ピアノ組曲Children's Cornerより)を聴いていました。

今朝、夜明け前に鎧戸を上げてみたら、外はシックなモノトーンの世界と化しており、その青く張りつめた鋼のような色彩が美しかったので窓越しに写真を撮りました。
今度はDebussyの『雪の上の足跡』(前奏曲集より)が聴こえてきました。

バルコニーの椅子には雪のクッションが・・・

台所の窓からの景色。庭に時期はずれのクリスマスツリーが何本も。

畑の通路に訪問者(猫)の足跡が可愛くついていた

「Bettyちゃん、何食べてんの?」とBoku。「雪、おいしいよ」とBetty。

雪遊び、楽しいー!とふざけるBettyのお尻を暗い顔で嗅ぐBoku。

顔に出ないけどBokuもきょうは雪を楽しんでいる。

2013年1月18日金曜日

お気に入りレストラン『寿庵 』JUAN で昼食を…

とても暇なのですが、何故か1週間もブログを更新しておりませんでした。新年早々、怠慢でいけません。
3日ほど前からイル・ド・フランス(パリを中心とした地域圏)も突然寒くなり、少しだけ降った雪が解けずにあちらこちらに冷凍保存されている状況下、昨日は朝6時前に家を出てルアンの骨董市に行きました。
寒波とその影響による交通事情のせいか、業者専門日(一般にはきょうから3日間開催)とはいえ、業者も客も品物も少なかったです。
3点だけだったけれど良い買物をしたのでまあ良しとするかということで、帰りは久々にJUANに寄って極上のお昼をいただくことに。
ずっと前からこのレストランの事を書きたかったのですが、行こうとする時に限って席が取れなかったり、行けばカメラを持っていなかったりで、なかなか取材が実現しなかったのです。
昨日は骨董市の写真を撮ろうと思って持参したカメラがあったし、ルアンから電話したら席もあったし、本当は骨董市のリポートをするつもりだったのが、例によって宝探しに集中していて撮影するのを忘れてしまったことでもあるし、JUANにテーマ変更と相成ったわけです。

看板も無くジミな構えなので毎回通り過ごしてしまう寿庵の入口と店内

まずは一献。山形のお酒『十四代』と温かいお通し。
椎茸、昆布、白滝、人参などを薄味のダシで炊いたもの。

鯛のカマの塩焼き。我家の柚子が添えられている。

飛竜頭と水菜のあんかけ汁。

八寸。左上からほうれん草の白和え、大根なます、南瓜、牛蒡の金平、
豚肉の大和煮、インゲンのピーナッツ味噌和え、酢牡蠣(身2個入り)

とろとろの茶碗蒸し、右上は烏賊の沖漬けと鯵のたたき、下は鯖の炒り煮

一口握り鮨の皿盛りと味噌汁。本マグロの中トロ、鯛、平目、帆立、烏賊、鯵など。

デザートの自家製ミニ和菓子。上から時計回りに胡麻葛餅、白餡羊羹、
栗しぼり、黒豆蜜煮、大福。

これだけ色々いただいて、お昼のおまかせミニ懐石コース34ユーロ(飲物別)という安さ!いつもながら脱帽です。
オーナーシェフの金城さんのお料理は、腕前は勿論、細やかな心遣いを感じさせる滋味溢れる正しい日本料理だとつくづく思います。
決して奇をてらわず、手間を厭わず、完璧で上品な味加減と季節やその日の天候にも配慮した適温と器で供される美しく本当に美味しいお食事です。
「パリでこれほどの和食が食べられるなんて!」と舌の奢った京都人さえ唸らせる本格派、なんて私はJUANの広告代理業者か?って。いや、まじめな話このお店が無くなったら困るので、機会さえあれば宣伝しているのです。
金城さんは欲の無い人で、真面目に心を込めてお料理を出すので、ただでさえ席数が少ない(目いっぱいでも18席)のに10人ぐらいで満席にしてしまうし、わざとかと思うぐらい目立たない店なので他人事ながら続けていけるのかと心配になってしまいます。
清潔で落ち着くシンプルモダンな店内(フランス人の流行語を借りるなら"禅"な空間)で、ゆるりと愉しむ至福の食事。吟味された銘酒が揃っていているのも嬉しい。因みに昨日の1杯目は二人とも初めて飲む『十四代』、2杯目以降は私は『田酒』、夫は『おさげっこ』でした。
皆さん、パリで美味しい和食とお酒が欲しくなったら是非『レストラン寿庵』へ!

住所:144, rue de la Pompe 75016 Paris
電話:01 47 27 43 51
営業時間:12:30-14:00/ 19:30-21:00  (日・月 定休)
メニュー: 昼は34ユーロのミニ懐石コースのみ。夜は70ユーロのおまかせコースの他、しゃぶしゃぶコース、すきやきコースもあり。
*要予約
*ミシュラン赤ガイドにも掲載されてます。




2013年1月11日金曜日

ガレット・デ・ロワ

フランスではノエルに食べるお菓子の定番はビュッシュ・ド・ノエル(薪の形のケーキ)ですが、ノエルが終わってスーパーなどで売れ残ったビュッシュが安売りされるのとほぼ同時ぐらいから売り出されるのが、ガレット・デ・ロワです。
近頃では日本でもお馴染みのようで、何を今更と言われるかもしれませんが、この王達のケーキと呼ばれるお菓子について詳しく知りたい方はこちらをご参照ください。
オリジナルは中にパット・ダモンド(アーモンドの餡子)を入れたパイなのですが、最近はチョコレート入りや各種クリームや果物入りなど趣向を凝らしたものも出回っていますし、フェーヴ(ソラ豆)と呼ばれる中に忍ばせる小さな人形も実に多種多様です。
昔フランスに来て間もない頃、近所の小さなお菓子屋でそれと知らずに買って食べたガレットから子供だましなフェーヴが出てきた時は驚きました。夫(当時まだ夫ではなかったけれど)は、「ひっどいなあ、歯が欠けるところだったよ。あすこのお菓子屋の子供がいたずらしてオモチャをこっそり入れちゃったんだね、きっと。」と決めつけ、その店に文句を言いに行ったらオバサンが「あ、あなたに当たったのね。おめでとう!」と笑いながら紙で出来た王冠をくれたので、二人とも訳が分からず馬鹿にされた気がしたのでした。
今の我家の近所にはまともなお菓子屋も無いので、最近はもっぱらAUCHANという行きつけのスーパーで買ってしまいますが、結構
いけます。フェーヴもちゃんと陶製の可愛いのが入っていて、捨てずに台所の棚に並べて飾ってあります。
会社勤めをしていた時には、毎年この時期になると出入りの業者などからシャンパンとかシードル付きでガレットが差し入れられたものでした。フランスにはまだこういったトラディションが普通に残っていていて、何だかあったかい気持ちになります。

切り分けてしまってから思いついて撮影したのでちょっと情けないガレット

先頭のトラが私に当たった今年のフェーヴ

ここ数年のフェーヴたち。

2013年1月6日日曜日

あけましておめでとうございます!

新年も既に6日目、遅ればせながら(でもまだ松の内ですよね?)
2013年、あけましておめでとうございます!
もっと早くご挨拶がしたかったのですが、実は新年らしい写真が無かったのです。お気に入りの和食レストランでお正月っぽい食事をいただいてその写真を載せようと目論んでいたのに、まだ行けておりません。昨日こそは、と思ったら満席だったし…。
フランスにおりますと、お正月の雰囲気を曲がりなりにも味わえるのは食事ぐらいのものです。
初詣も門松も無ければ、きもの姿も凧揚げも羽根つきも見られません。もっとも日本でも昔のようなお正月色は見られなくなっているようですね。
大晦日は無事にお蕎麦を食べに行けました。最近は年に一度しか会えなくなっている古くからの友人と、例年どおり年越しをしました。おせち(ナンチャッテですが)も自家製自己流で用意し、元旦の朝は〆張鶴で乾杯し、お雑煮も食しました。
2日には紅白歌合戦もネットでダウンロードして大画面で観ましたし。
いじましくも、なんとか人並みに正月気分を味わったのでした。

今年の抱負みたいなものは特に思いつきませんが、最大限に楽しく幸せに過ごしたいと思います。
皆様もどうぞお幸せに良い年をお過ごしくださいませ。

ロン・ポワン・デ・シャンゼリゼの六つの噴水の一つ。ノエル・新年の装い。

ヴァンドーム広場の装飾。ちょっと門松っぽい?

大好きなエッフェル塔。セーヌ対岸よりビラケム橋越しに。