2015年2月24日火曜日

チャイナ・タウンのお正月

何十年とパリに暮らしてきたのに、中華街のお正月のパレードを初めて見ました。
テレビのニュースなどで見て、一度見てみたいとずっと思っていたのですが、今年はネットでバッチリ下調べをし、勇んで出かけました。
Tang frères(陳氏商場)の店でまずお買物をし、いつものImpérial Choisy(美麗都酒家)で昼食を取った後、パレードの出発地点付近に行ってみたら道の両側のバリケード沿いに凄い人垣ができていました。
青森のネブタ祭りを思い出しながら、チビの私は"Pardon!Pardon"を繰り返しながら人垣を掻い潜って前に出て、なんとか撮影してまいりました。
しっかし、昔の私なら人混みを掻き分けて前に出るなんて絶対できなかったのに、さすがオバサンですね、形振りかまわず、夫とはぐれるのも意に介さずズイズイ進み、目的を果たしたのには我ながら感心しました。
中華街は普段でもキッチュですが、お祭りとあってキッチュ度全開、面白かったです。
とにかくご覧下さいまし。







 


2015年2月19日木曜日

アンティーク・ガラス用語豆辞典 《マ行》《ラ行》

1年以上前に始めたガラス用語豆辞典、長らく中断してしまいましたが漸く最終項をUPします。
細かく拘れば、まだまだありますが、一応『これだけ分かればあなたもアンティーク・ガラス通』レベルの用語は網羅したかな?と思っております。
私自身の復習という目的も半分以上ありましたが、何かのお役に立てていただけたら嬉しいです。
オレンジ色の文字をクリックすると、関連ページにジャンプしますので参照されたい時にご利用ください。
画像をクリックすると、更に大きくご覧になれます。

《マ行》
マーブルガラス marbled glass
何色かの異なる色ガラスを加熱して混ぜ合わせ、大理石のような縞目を付けたガラス。古代より用いられた技法だが、近代のDaumなどのヴィトリフィカシオン技法による斑文ガラスや、模様入りのビー玉などもマーブルガラスと呼ばれることがある。

マルケトリー marqueterie
あらかじめデザインに応じて作っておいたガラスの小片(花や葉などのモティーフ)をガラス器の所定の場所に熔着し、素地にならし込んで模様を作るエミール・ガレが特許を取得したガラスの加飾法。本来マルケトリー(仏)とは寄木細工や金属、鼈甲、貝などの小片を象嵌して模様を作る家具の装飾技法を指し、ガレもそこから発想しガラスに応用したといわれる。
この野心的な技法は表現の自在性、多様性が得られる一方、技術的にデリケートで難しく、失敗が多いため多用はされず、ガレ作品の中でも特に芸術的な傑作や試作品にのみ見られる。

マルトレ martelé
『ハンマーで叩かれた』という意味のフランス語で、厚手のガラスにグラインダーで銅鍋に見られる槌目のようなファセットカットを施すガラスの加飾法。Daumの作品に多く見られる。

ミルクガラス milk glass
ガラスの原料に金属酸化物などを混ぜて不透明にしたオパリーヌの白いものを指す俗称。
優しいミルク色が愛されてコレクターも多い。アメリカのメーカー、フェントンのミルクガラスは特に知られている。


ミルフィオリ millefiori
細い色ガラスの棒を組み合わせて金太郎飴のように断面が模様になるように作ったガラス棒をスライスし、こうしたピースをモティーフとしてガラスに溶かし込む技法。古代から現代まで、トンボ玉、器、ペイパーウェイト、アクセサリーなど様々な装飾的なアイテムに用いられている。
語源は『千の花』を意味するイタリア語で、19世紀半ばから使われ始めたネーミング。それ以前はモザイクと呼ばれていた。

ムラーノ・ガラス Murano glass
ヴェネツィアン・グラスの別称。古来よりヴェニスのムラーノ島で作られてきたガラスなのでこう呼ばれる。因みにフランスのアンティック界では専らMuranoと通称されている。

モザイク・ガラス mosaic (mosaïque仏) glass
あらかじめ用意したガラスの小片を寄せ合わせて熔着させて一体化したり、ジグゾーパズルのように嵌め込んで絵柄を構成したりする技法。ミルフィオリもモザイクの一種である。

モスク・ランプ mosque lamp
モスク(イスラム教の礼拝堂)にたくさん下がっているガラスの吊りランプ。胴が括れて口の大きく開いた花瓶型でチェーンや吊り紐を通すための小さな耳が3~4個付き、多色エナメル彩で寄贈者の名前やコーランの一節などの文字やアラベスク模様が装飾的に描かれたものが多い。
本来イスラム・ガラスが華々しく栄えた13~14世紀に多く作られ、ヨーロッパにも早くからコレクターによって集められた。19世紀半ばにフランスのガラス工芸家BrocardやGalléがその美しさを再発見し、模倣した作品(花瓶)もモスク・ランプと呼ばれる。

《ラ行》
ラスター彩 luster →イリデッセンス
(ラスター彩ガラスの主要な作家ティファニーやレーツについてはこちらもご参照ください。)

ラッティモ lattimo →ミルクガラス
(ヴェネツィアン・グラスに限り、ミルクガラスと呼ばずにラッティモと一般に呼ばれる。)


ラメル lamelles →マルケトリー
(薄片を意味するフランス語。ガレのマルケトリーと同じ手法だが、特許のため他の作家の作品においてはラメルと言われる。特にDaum作品に多く見られる。)

レース・ガラス →フィリグラーナ

レッド・ガラス(レッド・クリスタル)lead glass (lead crystal) →鉛クリスタル

2015年2月9日月曜日

パリ11区のイタリアン・レストラン『SASSOTONDO』

先日、夫の眼科診察の後、次の用事までの空き時間に病院の近くのイタリアン・レストラン『サッソトンド』でランチをしました。
正しくはトスカーナ料理のタヴェルナを名乗るこの店は、以前より私のグルメ帳にリストアップされていた上にグルメな友人からも勧められていたのですが、初めて行きました。
鰻の寝床のような細長い小さな店で、奥に京都の町家風レストランの坪庭のようなミニ・クールがあり、なかなか良い感じです。
友人の話では夜のお任せ料理が良いらしいのですが、ランチはシンプルで前菜・メインそれぞれ4品から選べるメニューにミネラルウォーター付き、デザートは別で2品のみというものでした。

 木のテーブルや椅子がタヴェルナっぽく温かみを感じさせる店内。
一見シンプルだがよく見るとディテールに凝っている内装。

 私の前菜は小イカのブルスケッタ。イカの縁がカリっとして小気味良い食感。
夫の前菜はスズキのベニェ。ポルトガルの干鱈コロッケのスズキ版+クリームコロッケって感じ。

メインは二人とも 定番アサリのスパゲッティ。アッサリしていて(シャレではなく)完璧にアルデンテ。本物でした!
お店の外観の写真を撮るのを忘れたのでHPから拝借。

何気なくてシンプルでありながら、しっかり美味しいイタリア料理に満足でした。
まだ用事を控えていたし、最近糖尿病の専門医の診察を受けたばかりの夫を慮り、デザートは我慢してコーヒーだけにしました。(白ワイン1本空けたくせに…)
お店の人達も感じが良いし、また今度夜に行ってみたいと思います。
興味のある方は下の画像をクリックしてお店のHPをご覧下さい。


今までの話題とは全く関係ないのですが、ランチの後Enghien-les-Bainsアンギァン・レ・バン(パリの北の郊外にある温泉保養地)の競売場に、ネット(live)で落札した品物を引き取りに行きました。
用事を済ませて、お茶をして(結局お菓子も)、帰ろうとしたら雪が降ってきました。
すぐ止みましたが綺麗だった!

降る雪の写真を撮るのは難しい。雪見えますか?
何十年か前に一度だけ来たアンギァンの湖畔のカジノはモダンに改築されていた。

2015年2月3日火曜日

雪が降りました!

いつからか朝型人間になっている私は、まだ暗いうちに起きてコーヒーなぞ淹れ、机の前に座るのが習慣になっております。
今朝も書斎で、そろそろ空が白み始める頃かなと思い鎧戸を上げてみると、なんと雪景色になっているではありませんか!
しかもまだ少し雪が舞っていて、もう、嬉しくて興奮してしまいました。
雪が大好きなのに、去年は全然降らなかったし、今年も2~3日前やっと1時間ぐらい濡れ雪が降り、積もる前に解けてしまってガッカリしていたところだったのです。
まだ日の出前で少し暗かったけれど、解けてしまう前にと焦って写真を撮りました。
案の定、午前中に跡形も無く消えてしまいました。

西側の書斎の窓から撮った畑の様子。東側の食堂の窓からの雪景色。

一昨日、シャンパーニュ地方南部のTROYES(トロワ)の町に行ってきました。この町の競売場で開かれたオークションでネット(ライヴ)落札した品物を引き取る為に、わざわざ1時間半も車を走らせて出かけたのです。送ってもらうことも出来たのですが、電話の様子ではワレモノを送ることに慣れていないようなので、遊びがてら行くことにしたという訳です。
何度か訪れた町なのに、郊外のアウトレットでショッピングするのが目的だったので、町の印象が薄かったのですが、中世が残っている古くて趣きのある町です。

競売場の傍にあったアール・ヌーヴォーの家。

市役所の傍の旧市街。中世っぽい町並み。

街角の古井戸。細い小路のそのまた奥まった所にあるレストラン。ここで食事をしたかったのに
満席で断られ、隣の、お客は1組のカップルだけだった小さな店(右の写真の左手前)で昼食をした。久々に食べた兎のテリーヌは美味しかったけれど…。