2016年12月29日木曜日

NOËL@GIVERNY ジヴェルニーでノエル

毎年11月半ばを過ぎると(Oはもっと前から)と『ノエルを何処で過ごすか?』という大問題に私達は頭を悩ませ、朝食会議を繰り返します。
歳を重ねるに連れて(特にOは)なるべく近い所を探す傾向にあり、今年は史上最短距離のジヴェルニーになりました。

そうです、4月にも行った Jardin des Plumes 再び...です。
今回もお部屋、お料理、サーヴィスなど、ほぼ満足して帰ってきました。
三本足のトラニャンに再会するのを楽しみにしていたのですが、新しい仔猫ちゃんが来て以来遠慮気味とのことで結局会えず、それだけが心残りでした。

アトリエと呼ばれる別館のスイート。デュプレックスになっていて、下がサロンとバスルーム、上が寝室。
木をふんだんに使ったリュスティックかつモダンなインテリア。広くて暖かみがあって居心地良い。

 30年代の鏡台机や枕元のランプなどブロカントな道具類がメゾン・ド・ファミーユ的な雰囲気。
さり気無く、でも実はよく考えられたインテリア、素朴に見えて実は高級な設備が好もしい。

特にノエルのデコレーションをしていない(テーブルのモミの木とサンタだけ)ダイニングルーム。
前回と同じ窓際の個室風な席(また写真を撮るのを忘れた)をリクエストしたらちゃんと用意してくれた。

アミューズ第一弾。(一つずつ説明してくれるけれど覚えられない)

アミューズ第二弾。

左)ラングスティーヌのタルタルと小イカのポワレ、リンゴとミカン(mikanと表記)添え
右)鴨のフォアグラ、鴨の燻製を載せたブリオッシュの塩バタートースト

左)帆立貝の貝焼き、生トリュフと梨添え
右)スズキの塩焼き、アーモンド、森の茸、抹茶ソース添え

左)シャポン(去勢雄鶏)、カリフラワー、玉葱の甘煮、梅(uméと表記。梅酒の梅)添え
右)レモンのソルベとダコワーズのプレ・デセール

 
クリスマス・ツリーに下げる珠飾りを模った特製ビュッシュ・ド・ノエル(赤はK、白はOに)。
紅白の珠を交互に並べた長いビュッシュを切り分けてくれる。珠の中はフロマージュ・ブロンのムースにカシスの餡。

ノエルのスペシャル・メニューは間際まで公表されず、どんな内容なのか値段はいくらなのか分からないままのサプライズでした。
結局、いつものお任せメニュー(印象派メニュー)と同じ値段(85ユーロ)でこれだけのノエル・メニューがサーヴィスされました。何処の店でも24日と31日のメニューは普段よりメチャ高いというのに。
どの皿も美味しかったのだけれど、シャポン以降はもう満腹過ぎて、さすがの私も完食できませんでした。

モダンでリュスティック、カジュアルでリュックス、ナイーヴでソフィスティケートという相反する要素をミックスした(しかもわざとらしくなく自然に)コンセプトが全館、そしてお料理、もてなしにまで行き渡っています。
肩の凝らない贅沢、アットホームな非日常を手軽に楽しめる、私達にとっては理想的な施設です。

翌朝の散歩でホテルのすぐ傍にラマのファミリーがいる牧場を発見。
仔ラマがいるせいか、一番大きな白ラマは点にした目を私達から離せない様子。
レッサーパンダばりの顔をした茶ラマも『エッ、何?どうしたの?』とこちらを注目。

羊や山羊の他に奥の方にはダチョウもいた。

どうやらこの元水車小屋で今はB&Bをやっている農家の牧場らしい。

散歩の帰り道からズームで撮ったJardin des Plumesの正門。カッコいいでしょ。

予想どおり24日のジヴェルニーの村は何処も彼処もCLOSEしていて閑古鳥が鳴いておりました。
私達のように食事に来たのか、或いはモネの家が閉まっているのを知らずに来てしまったのか、明らかにヨソモノと分かる人達がちらりほらり所在無げに散歩しているだけで、至って寂しいものでしたが、前回買物をした小さなアンティークショップだけが24日の夕方だというのに開いていました。
そういえば、ご主人は黒い帽子を被った髭モジャで、ユダヤ人のようです。そうか!ユダヤ教徒はクリスマスを祝いませんよね。良かった~、楽しいクリスマスを!なんて言わなくて。
バカラの蓋物と小さな銀のバターナイフを買い、何となく嬉しい気持ちになってホテルに戻ったのでした。

2016年12月28日水曜日

Rouen ルアンにて

今年のノエルはジヴェルニーで過ごしました。
4月にOの誕生日ディナーをしたホテル・レストランが良かったので、リピートしたという訳です。

冬はモネの家も印象派美術館も閉館していて閑古鳥が鳴いているし、花も咲いていないジヴェルニーに直接行ってもホテルに引きこもるだけなので、何処かに寄り道して行こうということになったのですが、はて、あの辺りの観光スポットは大体行ってしまったし、行く所が無いのです。
そもそもジヴェルニーは日帰りコース、でもせっかく出かけるのだから、旅行気分やノエル気分を味わいたいではないですか。
結局、何度も行っているルアンに寄ってカテドラルに詣で(形だけ)、お昼をすることにしました。

モネがたくさん描いているカテドラル。大きく、美しく、立派!

周りにマルシェ・ド・ノエルやメリーゴーランドが出ていた。

一種気持ち悪いぐらいコテコテのゴティックのファサード。内部は意外に質素。

祭壇の真上中央に嵌められた十字架のキリストのステンドグラスが印象的。

妙にインターナショナルなクレッシュ。

カテドラル前の観光案内所の建物も凄い。カテドラル脇の小路にあった美しいケーキ屋さん。

やはりルアンは素敵な街だ。

小路を抜けて、骨董屋街の広場に面したアンティコ・カフェというこじんまりとしたカフェで軽いランチをとる。
メチャ安かったけれど、ギャルソン達が感じ良かったし、けっこう美味しく食べられた。

ニットの洋服屋のウィンドウにいたヨークシャー。アーガイルのセーターが似合ってた。
「見世物じゃないよ」って迷惑顔された。Bokuが見たら、そっぽ向かれた。

例年の如くグレー・クリスマスだったけれど、もうこの感じがノエルの雰囲気として私の中では定着したみたいです。
ちょっとした散歩だったけれど、そこそこノエル気分になって、いざジヴェルニーへと向かったのでした。
ホテル編は、また後日リポートします。


2016年12月24日土曜日

シュナイダー(Schneider)兄弟のガラス

明日はもうクリスマス・イヴです。
今年もホワイト・クリスマスは望めそうもありませんが、イヴはノルマンディーで過ごします。

きょうは長いことキープしていた取って置きのリポートを公開します。
(本当は、半ば忘れており、半ばサボっていただけなのですが…。)
なんと4月の事になりますが、パリ15区にあるMusée Mendjisky(メンジスキー美術館)という小さなミュゼで開催されたシュネデール展を見に行きました。
聞いたこともなかった美術館だけれど、完全なアール・デコの素敵な建物でした。

Schneider のガラスは特に好きという程でもなかったのですが、まとめて見るとなかなか見応えがあり、その美しさを改めて感じることが出来た展覧会でした。
画家のアトリエだった建物だけに外光がたっぷり入るのを良い事に、ライティングやレイアウトに全然凝っていないお手軽な感じの展示で、展覧会というよりショップのようでした。
でも、それなりにシュネデールのガラスの持つ明るくポップで爽やかな特性が活かされていたとも言えます。
展示の仕方によってはもっと妖しくエキセントリックな美しさを見せることもできたとは思いますが。

以下、あまり良く撮れておりませんが作品群の写真をタップリとご覧ください。
是非拡大で見てくださいね。拡大ヴューにするとどうせコメントは見えませんから、付けません。



















まだ他にも50年代以降の作品も展示されていたけれど、好きじゃないので写真を撮りませんでした。
どうです?色とりどりで綺麗でしょう?
下は今Antique 姉妹社で販売中のシュネデール作品です。
題名をクリックすると商品ページにリンクしますのでよろしかったらご覧くださいませ。


では、皆様 Joyeux Noël ☆彡

2016年11月28日月曜日

プチヴァカンス@ノルマンディー Vieux Port ヴュー・ポール2

珍しく風邪を引いてしまいました。しかも二度連続で。
馬鹿ですね。いや、馬鹿は風邪引かないって言いますから、とても賢いのかも知れない…。

もう今更もいいところで気が引けるのですが、ノルマンディーの旅日記の続きです。
(やはり1があって2が無いのもおかしいので)

Vieux Port二日目は、宿の主人のおすすめコースを回ってみることにしました。
天気も悪いし、特に見たい所がある訳でもなかったけれど部屋にこもっていても仕方ないし、ベルトラン(宿の主人)があまり熱心に地図に書き込みまでしてすすめるので出かけたという訳で。

まずはPont Audemerという街へ。特に見るべきものも無さそうなので、マルシェをぶらぶら。
意外に良いマルシェで、茸やら魚貝やら美味しそうな物がいっぱい出ていた。
と、ここで新しいフフフ…な珍味に遭遇!

後で知ったのだけれど、この街はノルマンディーのヴェニスと言われているらしい。
昔の広告が壁に残っていたり、なかなか風情がある。

どうってことのない街だけれどディテールが面白い。

次は、ベルトラン一押しのLe Bec Hellouinへ。
修道院が有名らしいけれど、村そのものが『フランスの最も美しい村』にランクされている。

1034年に建てられたという修道院。

広い中庭を自由に散策。牛もいた、ノルマンディーだけに。

古き良きノルマンディーって感じの美しい家並み。

この一列だけなんだけどね。

お花が綺麗!右の小さな家は売家だと。
ここの後も何カ所か見学スポットを地図に印付けてくれてたのだけれど、
雨も降り出したのでスルー、セーヌ河に沿って途中渡し舟に乗ったりしながら宿へ戻る。

この夜は宿のtable d'hôteで夕食。(前夜は肉料理しか出せないというのでパス)
朝食と同じ食堂だけれど夜は更にレストランっぽい。立っているのがベルトラン。

古いエラールのピアノもある。(翌朝試したけれど狂っていて弾けなかった)
綺麗に額装された古いリモージュの絵皿。ベルトランの彼の実家がリモージュの窯元だったとか。

この宿はVieux Port一の名所らしい。道に案内板が出ている。
これによると、昔はアーティストや文人、名士が通った料理旅館だったらしい。
本にもなっているそうだ。

上の案内板の本の表紙になっている建物。昔はレストランだったらしいけど、今は
泊り客が自由に使ってよいサロンになっている。

宿のカードに使われている私達の泊まった家の写真。
画像をクリックするとBooking.comのこの宿のページに跳びます。